カンボジアグルメ紀行第二弾。「チャークニャイ」


このグルメ紀行では、タイ料理やベトナム料理に押されてあまり目立たないカンボジアの食べ物を紹介し、これから旅をする人たちに食べてもらい「カンボジア料理もうまいじゃないか、うむむ」と唸ってもらうというシリーズである。

カンボジアに来たらこれを食べないとダメである。「ナポリを見た後でチャークニャイを食べて死ね」という格言があるくらいうまい料理だが、あまり有名ではないのが残念。

クメール語で「チャークニャイ」、直訳すると「炒めショウガ」である。

料理名として「チャークニャイ」はやや中途半端で、普通は「チャークニャイ」の後に一緒に炒める肉の種類を続けて言う。一番ポピュラーなのは鶏肉で「チャークニャイ・サッチモアン」である。次は豚肉の「チャークニャイ・サッチュルーク」、そして牛肉の「チャークニャイ・サッコー」がある。

みためは今ひとつぱっとしない。しかし食べてみるとハマル。千切りのショウガを肉と一緒に強火で「チャー!」っと炒めている。ショウガの分量が多いので辛いが、唐辛子系の辛さとは違って口の中が痛くなったりお腹を壊したりはしない。むしろ体やお腹の調子を整えてくれるすばらしい食べ物だ。しろいご飯といっしょに食べるのが一般的。味付けは濃いめなのでご飯がすすむ。

値段

場所にも寄るがやや高い所が多い。市街地であれば安めの所でごはん付き3000リエルからもあるはずだが、6000以上しても驚きはしない。材料がシンプルなのでショウガがあれば作ってくれるところも多いはず。

注文の仕方

事前におかずを用意している食堂や、注文してから作り出すタイプの食堂や屋台に置いてある。事前におかずを用意している食堂なら見てスグわかる。そうでなければ聞く必要がある。

「ミエンチャークニャイ?」で通じる。意味は「チャークニャイある?」となる。教科書的には文末に「テー?」を付けるべきだが実際の会話ではよく省略されている。ある場合は「ミエン」と言われる。ない場合は「オッ、ミエン」と言われる。

*「チャー」は有気音なので息をたっぷり吐きながら言う。ポイントは、上下の唇を付けない状態で、さらに口の中の上あごと舌を少しだけ接した状態(べったりくっつけない)から発話するとよいかも。

おそらくその次にチャークニャイの種類を聞かれる。鶏肉が食べたければ「チャークニャイ・サッチモアン」、豚肉なら「チャークニャイ・サッチュルーク」、牛肉なら「チャークニャイ・サッコー」となる。作り置きの店であれば鶏肉が一般的だが、注文を受けてから作り出す大きめの屋台ならすべての材料があるので作ってもらえるはずだ。

次は値段を聞くべし。「モイマーン?」で通じる。ガイドブックなどには、「タライポンマーン」と載っているものが多いと思う。「タライ」は「値段」で「ポンマーン」は数量や分量の多寡を問う言葉だが、実生活では「モイマーン」あたりを良く耳にする。「モイ」は「1」の意味で、「マーン」は「ポンマーン」と同じ意味だろう。「モイマーン」だけで「1ついくら?」という表現になる。

安いところから、「 ブンポアン(4000)」「プラムポアン(5000)」「ポモイポアン(6000)」などと答えてくるはずだ。プノンペンなどでは「プラムポアン」を「ペヤムポアン」となまって表現することが多いので注意。「6」をはっきりゆっくり発音すると「プランモイ」だが、実生活では「ポモイ」やさらに早い場合は「ンモイ」のように聞こえることが多いと俺は思う。「7000」の場合、ゆっくり言うと「プランビーポアン」だが、「ッンパルポアン」のように言うケースも少なくない。

値段に納得したら、「ソームモイチャーン」と言って注文すべし。この時に指を1本立てるとモアベター。「ソーム」は英語で言うなら「Please」。食事を注文するときに文頭に置く。「モイ」は「1」で「チャーン」は「皿」の意。

白飯をおかわりすべし

味付けが濃いめなので、白ご飯をおかわりしたくなる。チャークニャイを余らせた状態で「ソームバイソー」や「ソームバイソー・モイチャーン」というと白ご飯だけを出してくれる。1000リエルあれ十分な量のごはんをくれるはず。

「バイ」または「バーイ」は「ごはん」でもあり「食事」の意味もある。それに「ソー」つまり「白い」という形容詞を付けることで「白米」の意味になる。「ソームバイソー」は「白いご飯をください」となる。

シェアすべし

チャークニャイはシェアに適している。数人で食堂に行った場合、たとえば4人で3皿。5人で4皿程度を注文してシェアするとちょうどいいし安い。おかずの中で1皿はこのチャークニャイにするべし。

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りょう の紹介

東京都品川区で生まれ育つ。サービス業、ホステスクラブ、海外ボランティア駐在員、レストランバー、コンピュータ会社などを経て独立開業。2011年から休業し、夫婦で1年ちょっとの世界一周へ。現在は帰国してイクメン父上に勤しむ。好きな食べ物はナス。言語や歴史に興味あり。コンプレックスは字が汚いこと。好きな言葉は「とりあえずビール」でポッドキャストでは世界のビールを飲み歩く「Beer the World(ビーアー・ザ・ワールド)」を担当。
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