前回からの続き
背包饭店(Backpackers Hostel)について荷解きをする。土楼人家を探しがてら昼食をとり、周囲を散策しようということになる。身支度をして宿を出ようとすると例の女主人が話しかけてくる。「你去那里(どこいくの)?」と聞かれたので、「我去吃饭(メシ食いに行くよ)」と答えたらさぁ大変。95パーセントくらいは理解できなかったが、推測するにこんな感じのことを言ったはず。「なんだよここにメシあるよなんでここで食べないの何食べたいのほらメニューあるよ好きなの頼みなよほらほらほら!」。。。あっけにとられていると外は強い雨が一気に降り出す始末。それはまるで、今後の先行きを暗示するようだった。
メニューを見ると値段が書いていない。食事系の皿が8元だというので妥当な値段設定だと判断する。宿併設のメシやだしこんなもんだろうと思う。注文をして出てくるのを待っていると、女主人が明日の交通手段(車)についてひたすら話してくる。適当に聞き流す。でてきた食事は悪くない。ただ、麺がインスタントの麺だった。まぁこんなもんだろうか食事を終えてお代を払う。おつりを待っていると女主人が土楼観光の交通手段についてまだ話している。前金の100元を払う必要があると言う。いやいやいやいや、まてまてまてまて。まだ決まった訳じゃないんだから前金もなにもないだろうに。まだ分からないと答えてもひたすらにバイタクや車について説明する。息子は英語が少しだけはなせるようで、今はまだ決められないと言い、中国語でもそれらしい筆談をした。息子は話を理解したらしいが、女主人はわかっていないようだ(今思えば分からない振りをしていたと思う)。とにかく外に行くからと言っておつりをもらう。
宿をでてから、ロンプラに乗っていた土楼人家を見つける。なんだ、今の宿からすぐそば(15秒)じゃないか。しかも女主人が指を指した方向とは真逆だぞ。。。かくして、明日以降はこの宿に移ることにする。詳細はこちらのブログで。
啤酒を買っていったんは宿へ。Beer the Worldの「雪花啤酒」を収録して寝てしまう。夕方に起きて近所で夕飯を食べに行く。幸い、一階に女主人はいなかったのでスムーズに通り抜けた。近所のメシ屋ではそれはそれはうまい茄子を食べた。感動的である。その話についてはこちらのブログで。
食事を終えて外に出る。空には星がきれい。宿に戻ろうとすると玄関にはあの女主人がいる。目を合わせないようにと思い、空を見上げていると女主人のほうからこっちへやって来た。車はどうする?のようなことを聞いて来た。「ブーヤオ(いらない)」と答える。いろいろ言われたが「ブーヤオ」で通す。手のひらと握りこぶしを会わせた中華ポーズで「対不起(ドゥイブチー!、申し訳ない)」と言って切り抜ける。
翌朝、荷物を簡単にまとめて土楼人家に移動しようとする。一階でデポジットを返してもらう為に、領収書と鍵を渡す。するとまた女主人、「今日はどこに行く?」と話しかけてくる。「土楼を見に行く」と答える。「車はどうした?」と聞かれたので「もうある、ブーヤオ(いらない)、押金(保証金)を返してくれ」と答える。しかしまぁこの女主人、聞く耳持たぬである。「多少銭?(いくらだ?)」と聞いてくるので思わず笑った。こいつ、車の値段交渉にはいるのかよ(笑)。すでに定金(前金の事)を支払った事を伝えるが、その前金はいくらなのかと迫って来た。ここからは車を借りない、よそで借りる、ブーヤオと答えるが女主人は納得しない。早くデポジットを返せというが通じていないのか。するとおばはん、100元札をよこしておつりをくれという。しかしあいにく細かい80元は手元にない。そうくるか、前にもこういう手を使われた記憶がある。じゃあということで、鍵と領収書をさっと取って、「今から外に行って、80元持ってくるからよろ」と英語で言う。もうこのステージに入ると中国語も筆談もしない。英語で通す事にする。すると女主人、しばらく不満そうな顔をした後、すんなり20元札を出すではないか!思わず笑ってしまうが女主人は笑わない。。。あれ?フツーここって笑う所だろ?ベトナム人なら笑う。インド人もたぶん笑う気がするが、どうだろうか。
無事にデポジットを取り返して土楼人家に移る。宿自体のクオリティは同レベルだが、土楼人家の女の子は英語が話せるしフレンドリーだ。ここで2泊して土楼を観光しようじゃないか。