サイゴンからプノンペンは、毎日朝の6時くらいから午後2時くらいまでの間にひっきりなしにバスが出ているので「方法」も何もないのだが、意外に安いバスに乗れたので記録しておく。
スタート相場は10ドル
ファングーラオ+デタムの付近に軒を連ねる旅行会社でプノンペン行きのバス料金を聞くとどこも10ドル。一部高いのがあったが日本製のバスで朝食などがつくというVIP仕様だった。
別に10ドルで乗っても良かったが、「安いバスはないか」とさらに回ってみると出てきた。9ドル、8ドル、7ドルまで見つかった。そろそろ決めようかと思いながら、宿の近くに入ると8:30発に限り8ドルと言われ「あの店は7ドルだった」と言うとすぐに7ドルに下げてくれ、購入の意思を見せた後に「6.5ドルでもいいか」と聞くとあっさりと6.5ドルにしてくれた。もっと下がったのかもしれない。
バスの奇妙な冒険
朝、旅行会社前でピックアップを待っていると男が現れ「フォロミー」である。ファングーラオ沿いの公園近くまで歩くとそこにバスが停まっていた。
おやおや、バスのフロントガラスにはクメール語(カンボジア語)が書かれているではないか。これはカンボジアの旅行会社が運営するバスのようであった。
荷物をバスの腹に預けようとすると、添乗員の男は「アップステアー」と言う。バスの腹がいっぱいなのは分かったが、アップステアーとはどこなのか、まさかバスの屋根上だろうか。さすが安いバスだ。仕方ないなと思っていると、添乗員は荷物をひょいっと持って車内に置いてくれた。「アップステアー」とは「車内」のことだった。
どんだけ満席のバスに押し込められるかと思っていたら、意外にも乗客は少ない。運転手と添乗員2人はカンボジア人、それにうちら日本人2人、西洋人2人、アジア人(旅行者ではないっぽい)が2人というメンツだった。これから人が乗ってくる雰囲気もなく、しばらくしてバスはエンジンをかけた。ブルルルル。
まともなバスである。
フエからラオバオまでローカルバスで行ったときのように、満車になるまで客を探し続けるのかと思ったらすんなり出発するので逆に驚いた。
それにしてもこのバス、なにやらズタ袋っぽい素材にぱつんぱつんの何かが詰まっている。そんな荷物がバスの後ろを占領している。おそらくバスの腹にもこれがあるのだろう。あやしいものでも運んでいなければいいが、妙に安いチケットを手に入れたのは自分なのだ、仕方ない。
バスは順調に国境に到着。ビザ代は20ドル、プラス写真を持っていないための1ドル(罰金?)を払ってビザゲット。近くにいた怪しそうなおっさん(実は国境オフィサー)が丁寧に教えてくれる。ここの国境もラフ全快。
国境を越えてすぐに休憩。カンボジアに入って初の食事には「プロホック」を選択。魚のすり身を発酵させた臭くてうまいマストトライフードである。30分の休憩と聞かされていたが、30分経つともう1台のバスが駐車場にやってきた。どちらも同じカンボジア系のツアー会社だ。
するとどうだろう。後から来た方のバスから俺が乗ってきたバスになにやらズタ袋風の荷物をせっせと移し替える。後から来た方のバスにも西洋人などの乗客が数人乗っていたが、ここでなぜか乗客と荷物をスイッチ。先に乗っていた人は後から来たバスに乗り、後から来たバスに乗っていた人は先に来たバスに乗る。輸出とおぼしき荷物は最初のバスに集約された模様。
意味が分からないが、荷物の搬送を兼ねたバスであることは間違いない。まさか乗客の輸送はついででメインはこの荷物なのだろうか。ベトナム人ならそれでも乗客がきつきつになるまで乗せると思うが、カンボジア人はそこまでがっついていないのだろうか。それとも何かよろしくない物を輸送しているのだろうか。
バスはそのままプノンペンに到着。川沿いで下ろしてもらった。添乗員の人たちもみな優しかった。
バスでの移動の様子が国によってずいぶん違うんですね。
人数が揃うまで出発しないとか、客席に荷物をぎっしり積んだり。
「まともなバスである。」とか、思わず(笑)
写真も多くてすごく分かり易く、自分が旅行しているようです。
これからも気を付けて旅を続けてくださいね。
楽しみにしてます。