キューバ7日目(キューバで病院デビュー)


プラヤス・デル・エステに滞在中、めぐみは執拗に耳かきをしていた。耳かきはめぐみのリラックス方法だという。
執拗な耳かきがたたって、ハバナからビアスールに乗るときには耳が痛くなっていた。サンティアゴ・デ・クーバについたときにはもうガマンできないレベルに。

カーサを決めて落ち着いてから病院へ行くことになった。まず、めぐみをカーサで待たせた状態で、パルケのグラン・ホテルに併設された「Asistur(アシストゥール)」へ向かった。アシストゥールは医療関係、お金関係の相談に乗ってくれるツーリスト向けの国営エージェンシーだ。

症状を話し、日本の保険会社が支払いのできる病院を訪ねると、インターナショナル・クリニック(クリニカ・インテルナシオナル)を教えてくれた。カーサにもどってめぐみをつれて、タクシーで病院へ向かった。

病院に入ると、待合室(?)に1人だけ女性が座ってテレビを見ていた。ほかに人はいないようだ。耳が痛く、中耳炎の可能性があることを伝えると、「薬が欲しいだけ?それとも診察を受けてから薬が欲しいの?」と聞かれ、診察プラス薬をお願いしたいと伝えた。

するとテレビを見ていたその女性が、すくっと立ち上がり、「一緒に来なさい」と言う。別室に入るとその女性は白衣を羽織り、椅子に座った。あぁ、この人がお医者さんなのか。診察は25CUC、薬はいくら掛かるか診察しないと分からないという。保険を使うには日本に電話しなければならないが、クリニックには国際電話のできる電話がない。先に支払って後で請求するのがいいようだ。

ちなみに、診察室は狭いが清潔で、器具もちゃんとしているように見えた。聞いてみると英語もできるようだった。ただし、病名やら症状やらの話をするときにはスペイン語だろうが英語だろうが難しくて大変である。診断の結果、耳かきのしすぎで中に炎症があり、できものが鼓膜の所をふさいでいるようだった。まずは抗生物質を出すのでそれを5日間飲み続けなさいとのこと。5日たてば、鼓膜をふさいでいる輩が自然にはがれ落ちるはずだという。はがれ落ちなければまたクリニカに行けば器具を使って引き抜いてくれるそうだ。

薬代は11CUCほど。良心的な価格で安心した。

キューバは外国人も医療費がタダだと思っている人がいるだろうが、それは違う。金を持っている外国人は金を払うようだ。

>>キューバ8日目(奇跡のレストラン)
>>キューバ9日目(サンティアゴ観光)

りょう の紹介

東京都品川区で生まれ育つ。サービス業、ホステスクラブ、海外ボランティア駐在員、レストランバー、コンピュータ会社などを経て独立開業。2011年から休業し、夫婦で1年ちょっとの世界一周へ。現在は帰国してイクメン父上に勤しむ。好きな食べ物はナス。言語や歴史に興味あり。コンプレックスは字が汚いこと。好きな言葉は「とりあえずビール」でポッドキャストでは世界のビールを飲み歩く「Beer the World(ビーアー・ザ・ワールド)」を担当。
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キューバ7日目(キューバで病院デビュー) への3件のフィードバック

  1. sora のコメント:

    貴方の旅行記は描写が楽しく,とても参考になりました。ありがとうございます。
    明日21日からキューバに行きます。旅行記に書かれています所の奇跡のレストランの名前を教えて下さい。sora

    • りょう のコメント:

      soraさんこんにちは

      キューバは楽しすぎてついつい旅行記の筆が進みます。
      例のレストランですが、具体的な場所をよく覚えていません。
      https://maps.google.com/maps/ms?msid=203965690143865347601.0004dd1f64b3859756986&msa=0&ll=20.022287,-75.827824&spn=0.002621,0.004179

      町の中心部にあるいわゆる中央公園「パルケ・セスペデス」からやや北西に、正方形ではないパルケがあります。日中はここでおっさんたちがボードゲームをしています。このパルケの北西の角から北へ延びる道を進んで、2つくらいいった角を右に曲がってすぐ左手、くらいの所だと思います。角から見えるはずです。店構えはあまりレストランらしくないんですが、建物の3階部分を見るとそこがレストランになっているのが分かります。

      安いのにプロフェッショナルな対応で、おもわずチップを弾んでしまうところです。

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