キューバ11日目(したたかジョニー)


宿代が違う

サンティアゴ・デ・クーバ最後の夜、カーサで一悶着あった。宿代が話と違うのだ。

サンティアゴに到着したその日、バスターミナルで声をかけてきたキューバ人がいた。その名はジョニー。
ジョニーは1部屋2人で20CUCと言ってきた。それを15CUCで交渉するとすんなりOKが出てカーサに来たのだ。

ママの話はこうだ。
通常、1人あたり15CUCで朝食付き。朝食がなければ12CUC/1人という値段設定らしい。

俺はターミナルで15CUCという話でまとまったんだというと、「それはできない。ジョニーはうちの人間じゃないんだ。勝手に決められない」と言う。さらには「初日に食事なしで1人10CUC(1部屋20CUC)だ」と話したじゃないかと言う。しばらくの間、平行線の話をたどったが、どうやら20CUCで話をまとめて紙にも書いた(実際に20と書いた)のだが、おれが15CUCで了解してもらえたのだと勘違いしていたようだったのだ。宿帳にも20CUCとあった俺もちゃっかりサインをしていた。

初日の話し合いでは、無理に安くして欲しいわけじゃなくて、本当に15CUCの約束だったんだと言うことを知ってもらうため、「No había desentendido entre yo y jony(ジョニーと俺との間に誤解はなかったよ)」と言ったのだ。その時のママの返事が、「Esta bien esta bien(オーケー大丈夫)」だったので、15CUCを承諾してくれたのだと理解していた。それにしてもジョニーの奴は強引だ。

*後日談、「誤解」というスペイン語は「malentendido」だが、間違って「desentendido」と覚えていた><

ママもうちらの誤解だったと言うことを理解してくれた。この件はそれで終わった。

ジョニー再び

さて、翌日カーサを出てバス停まで送ってもらうことになった。バスは満席なのにはたしてどうやって乗るのだろうか。キャンセル待ちができるのだろうか。

バス停に着くと、パパがこういった「彼がチケット購入を手伝ってくれるよ」
パパが向いている先から、笑顔でやってくる男がいた。

おまえかジョニー!

ジョニーは相変わらず強引で、「ベンガベンガ(早く来い)」といって急かす。「何がどうなってるのか説明してくれ」と聞いても「大丈夫」の一点張りだ。押しが強い奴は怪しいの法則を頭をよぎる。ジョニーはターミナルの待合室に入っていく、うちらも入ろうとすると警備員に止められる。「バスのチケットはどこで買えるの」と警備員さんに聞くと、冷たい顔のまま何も言わずに隣の建物を指さす。じゃあなぜジョニーはこのターミナルに入っていったんだろうか。すぐにジョニーが戻ってきた。

と、今度はジョニーが警備員に止められる。ジョニーは早口で何かをまくし立てると警備員がうちらをターミナルの中に入れてくれた。「おいジョニー、ここじゃバスチケットを買えないんだろ?どうなってんだよ?」というと、待合所すぐ外のバスを指さして「これだこれ、これに乗るんだ」という。「いくらなんだ?カウンターでチケットを買うよ」と言うと「違う違う」と言う。バスの中から運転手が出てきた。ジョニー曰く、この運転手に今すぐ15CUCを払うと乗せてくれるのだという。15CUCはinfoturで確認したまっとうな値段だ。

運転手に10CUC札を3枚渡すと、2枚を運転手がポケットに入れ、1枚をジョニーに渡した。ジョニーはその1枚を素早く受け取ってターミナルの外に一瞬で消えていった。そうか、そういう仕組みだったのか。

ここはアストロ・バスの乗り場だったのだ。ハバナ発のアストロは例外のようだが、基本的にアストロに外国人は乗れないことになっている。そこをジョニーが手配して、アストロに外国人を乗せるよう口利きをしてくれたのだ。うちらが払う金額はビアスールに乗った場合と同じ。運転手が1/3を手に入れる。ひょっとしたら警備員にも少し行くのかもしれない。したたかだな、ジョニー。

なんだか腑に落ちない気分のまま、バスはバラコアへと出発した。

りょう の紹介

東京都品川区で生まれ育つ。サービス業、ホステスクラブ、海外ボランティア駐在員、レストランバー、コンピュータ会社などを経て独立開業。2011年から休業し、夫婦で1年ちょっとの世界一周へ。現在は帰国してイクメン父上に勤しむ。好きな食べ物はナス。言語や歴史に興味あり。コンプレックスは字が汚いこと。好きな言葉は「とりあえずビール」でポッドキャストでは世界のビールを飲み歩く「Beer the World(ビーアー・ザ・ワールド)」を担当。
カテゴリー: キューバ, サンティアゴ・デ・キューバ タグ: , パーマリンク

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