半年ぶりのカンボジアグルメ紀行っす。
今日は、チャー・ムック・マレイ・クチャイを紹介するっす。
「チャー」は炒める。「ムック」はイカ。「マレイ」はコショウ。「クチャイ」は「色が薄い」という意味があるが、野菜・果物を表す語の後ろについた場合は「未熟な・緑の」という意味になるはず。たぶん(「借りる」という動詞も同じ綴り、同じ発音)。
つまるところ、ムック(イカ)とマレイ・クチャイ(青コショウ)のチャー(炒め物)ということになる。
味
イカの新鮮な柔らかさと風味にコショウの香りが覆い被さってくる。野菜の甘さ、特に青ネギが入っている場合はその甘さが絶妙なハーモニーを生み出す。コショウが丸ごとつぶつぶのまま入っているのだが、これは食べなくても良い。俺はコショウが好きなので、コショウの枝をもって前歯でボロボロっとコショウ玉をそぎ落とし、イカと一緒にいただくが、かなりシゲキのある風味の強い味になる。もちろんコショウを直接食べなければ香りの良いイカ料理になる。
白いご飯を一緒に注文して食べるのが一般的。
売っているところ
屋台にはないだろう。店の前に鍋を並べて選ぶタイプの「作り置き食堂」にもない。ある程度レストランの風格を持つ店ならあるかもしれない(ツーリスト向けである必要はない)。
注文方法
メニューに写真が載っていれば確実だが、写真がなくて英語表記があれば「fried squid」の表記を見つけるべし。メニューになくても注文できるかもしれないので、一応聞いてみよう。
「チャー」は有気音なので、たっぷりの空気と一緒に「チ(h)ャーッ」と発音する。chの発音と空気が同時に出るようにする。
「ムック」の母音はほぼない。やる気のない小さな母音で発音する。「ム」の後に子音の「k」をダイレクトに置くか置かないかで止める感じだ。もちろん子音の「k」は口の形だけ作って発音までには至らない。
「マレイ」のレは巻き舌で、語尾の「イ」は「ch」の口を作って「ィ」の発音をするかしないかで留める。ただし、後続「クチャイ」を続けて発音する場合は、「マレ」だけで末子音の具合は曖昧でも良さそうだ。「クチャイ」の「ク」は母音を脱落させた状態で次の「チャ」をすぐに発音する。カンボジア語では「ឆា មឹក ម្រេ ខ្ចី」と書く。フォントが入ってないと正しく表示されない、というか俺のコンピュータでも正しい配置になっていない(笑)。
値段
レストランによるが、余りやすくはないと思う。8000リエルくらいは出さないとダメじゃないかと思われる。少しよいものなら10000リエルを越えても全然驚かない。
その他
イカだけでなく、エビも一緒に入れる場合がある。エビアレルギーの人は事前に確認しよう。コショウはカンボジア南部、コフコンやカンポートあたりでとれるものが上質と言われる。イカは当然ながら南部の海と接した地域でとれるものが美味しい。というかカンボジアのイカは本当にうまいぞ。是非食べてくれ。
(カンボジア料理がよく分からないがために、ツーリスト向けのレストランでフライドライスやフライドヌードルばっかりを食べて帰ってしまうのはもったいないのだ)
カンボジアであれもこれも食べたいという人は、指さし会話帳がオススメ。
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